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:★★★★★★★☆☆☆ (最高★10個) :人間模様、日航機墜落事故、新聞記者 :仕事と家庭、生き方を考えさせられる :じっくり。 |
| 著者名:横山秀夫(著)
出版社:文藝春秋 出版年:2006.06 ISBN :9784167659035 | ||
そういえば小学校2年の時に参加日に将来何になりたいかを発表することになり新聞記者と答えた記憶がある。なぜそう答えたのかは今となってはさっぱり分からない。テレビか何かの影響でかっこよく思えたのかもしれない。その後、きれいさっぱりそんなことを考えたこともなかったが、この本を読んで一時の気の迷いでよかったと思う。
この本からは報道するということの責任の重さ、時間との戦いの中での判断力、取材の忍耐力、どれをとっても苦手な要素だ。
報道するということは、情報を多くの人に正確に伝えるということ、これが新聞の役目だと思う。単なるボランティアではないので発行部を伸ばさなければならない。そこで伝えたい内容(伝えなければならないと思う内容)と人に好まれる内容にはギャップが生じる。どんな職業でもこのギャップに悩まされるのだろうが、新聞となると社会的な影響も大きく、その分責任も重い。
責任の重さなんて、その人の感性による相対的なものだという見方も出来るが、やはり常に周りからプレッシャーをかけられるのとそうでないのでは疲れ方が違うのだと思う。その割に正しく伝えて当たり前というところがあるので結構割りに合わない職業なのではないだろうか。
この本はそんな新聞記者が主人公、日航機墜落事故の全権デスクを任される。張り詰めた空気の中で、様々な葛藤と戦う姿が描かれている。物語にのめりこむのと同時に自分ならどう考え、どう行動するのだとうと思いながら読んだ。心に残る作品。