2007年02月21日

ワイルドソウル:垣根涼介

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:★★★★★★★☆☆☆ (最高★10個)
:移民政策、政府への復讐
:移民の想像を絶する悲惨な体験
:プロローグを超えたら一気

買ってから読み終わるまでに時間のかかった本。内容が面白みに欠けるからというのではなくそのころは読む本がたまっていて、同時に何冊か読んでいる状態でこの本は最初の何ページか読んで数ヶ月おいていた。
著者名:垣根涼介(著)
出版社:幻冬舎
出版年:2003.08
ISBN :9784344003736
物語の出だしが、アマゾンの奥地を背景に回想シーンから始まるのでプロローグだけ読む背景となる時代、場所の説明が多く、その先を進んで読む気が起こらず他の本を優先した次第だった。あらかた手持ちで未読のものが減ってきたところで改めてこの本を読み始めるとプロローグを超え、次の一章からドーンとはまってしまった。

1960年代に日本政府にだまされて未開のアマゾンへ開拓者として移住した家族の想像を絶する悲惨な生活のシーンから始まる。フィクションなんだろうけどある程度、史実に基づいているとすれば政府の罪をあらためて感じざるを得ない。

物語は悲惨な運命をたどった家族が日本政府に対して復讐をとげる話に発展していくが、そこにたどりつくまでの主人公がどん底から這い上がってくるまでの南米での生活が圧倒的な迫力で描かれていて、先を読まずにはいられなかった。貧しくとも見知らぬ人にも救いの手を差し伸べる南米人のおおらかさや、油断をすると追いはぎにあってしまう治安の悪さなど人の欲だとかやさしさだとかが十人分に表現されているところがはまった理由かもしれない。
posted by Hotice at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 垣根涼介