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【気に入り度】:★★★★★★★★☆☆ (最高★10個) 【キーワード】:医療サスペンス、伝染病、生と死のドラマ 【私的な印象】:愛する人を残していくもの、残されるものの人間模様 【読むペース】:序盤ぱっぱ、終盤ぐいぐい。 |
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著者名:山田宗樹(著) 出版社:幻冬舎 出版年:2005.10 ISBN :9784344407169 | ||
主人公である監察医が行政解剖の際に肺に黒変を発見する。調べてみるとこれが人間を死に至らしめる巨大胞子であった。やがて各地で死者が発生するという広がりをみせはじめる。人類を破滅させる可能性のあるこの胞子をチームを組んで解明することになる。
この物語は新種の胞子のなぞを解明していくという医療サスペンスの一面を持つが、強く受け取られるのが、死を目の前にした残るものと残されるものの苦悩、あせり、絶望を捕らえた生と死のドラマである。
自分がもっとも大切にしている人間が死を迎えようとするとき、どのようなになってしまうのだとうか?反対に大切にしている人を残して死ななければならない時、何を残そうとするのだろうか?
終盤は胞子のなぞが解明されていくとともに生と死のドラマがクライマックスを向かえ、どんどん引き込まれていく。
エイズや鳥インフルエンザなどが話題にのぼる今日、まったくありえなくはないという想定なので臨場感があり、もしこの本のような事態が実際に起こったらどうするのだとうと読みながらも考えてしまう。
普段あまり自分や身近な人の死を意識せずに生活しているが、形はどうであろうとやがて自分にも確実にやってくる死というものに対して身近に感じさせられる。
2,3日もたてば、考えたことなんて忘れて生活してしまうのだとうけど。